会社の業績を伸ばせない
「ダメ経営者」に共通する“決定的要素”とは?

 第一に、スケール化に向けたリーダーシップの迫力不足。もっとストレートに言えば、経営者の能力と覚悟の欠如。

 第二に、MTPの不在。もっとストレートに言えば、帰納的発想で中期計画をつくることはできても、演繹的発想で長期目標を掲げる能力と覚悟の欠如。

 第三に、再現性・拡張性の高いアルゴリズムの未整備または高度化の遅れ。もっとストレートに言えば、「進化する仕組み」をつくり、磨き上げる能力と覚悟の欠如。

 いずれも、課題の本質は、能力(Skill)と覚悟(Will)の欠如に集約される。よりストレートに言えば、覚悟(Will)の欠如こそが最大の敗因である。能力(Skill)は覚悟(Will)の従属関数にすぎないからだ。

 いま日本では、人的資本強化などという表面的な潮流の中で、働き方改革やリスキリングがブームになっている。しかし、まずは経営者自身、そして社員一人ひとりの不退転の覚悟がない限り、そのような通り一遍の改革の中から指数関数的な成長企業が生まれてくることはないだろう。