テクニック以前の「心構え」が、あなたを強くする
株式投資の世界に足を踏み入れたばかりのあなたが、まず直面するのは、日々の株価の変動に心を揺さぶられる経験かもしれません。
「昨日買った株がもう下がっている…」「あの時売っていれば…」。そんな一喜一憂の波に飲まれ、冷静な判断ができなくなってしまうことは、多くの投資家が通る道です。
拙著『89歳、現役トレーダー 大富豪シゲルさんの教え』が他の入門書と一線を画すのは、小手先のテクニックよりもまず、70年という長大な投資歴に裏打ちされた「どっしりとした心構え」を学べる点にあります。
市場の熱狂や悲観に流されず、自分なりの判断軸をいかにして確立するのか。物語を通して、あなたは知らず知らずのうちに、暴落にも慌てない胆力やチャンスを待つ忍耐力を養うことができるでしょう。
それは、どんな高価なツールや情報よりも、あなたの資産を守り、育てるための最も強力な武器となります。
日々のニュースが「宝の山」に変わる視点
「どの銘柄を選べばいいのかわからない」という悩みは、初心者にとって最大の壁です。しかし、私はそんなに複雑な分析手法を振りかざしたりはしません。大切にしているのは、日々の生活の中から経済の動きを読み解き、企業の将来性を見抜く「生きた視点」です。
拙著を読み進めるうちに、あなたは毎朝のニュースや新聞記事が、これまでとは全く違って見えてくるはずです。「なぜこの会社に注目したのか」「どんな情報から成長の兆しを読み取ったのか」という思考のプロセスを追体験することで、世の中の出来事と株価を結びつけて考える力が自然と身につきます。
それは、あなた自身の力で有望な企業を発掘し、自信を持って投資判断を下すための、かけがえのない羅針盤となるでしょう。
「続ける」ことが、やがて大きな力になる
投資で成果を出すために最も重要なことは、実は「相場に居続けること」です。しかし、多くの人が途中で諦めてしまいます。
投資は特別なものではなく、日々の生活の一部として淡々と、しかし情熱を持って続けるためのヒントを得てください。
毎朝2時に起き、市場と向き合うルーティン。それは投資を「苦役」ではなく、社会とつながり、知的好奇心を満たす「ライフワーク」として楽しむ姿勢です。
あなたにとって最適な投資との向き合い方、長く付き合っていくための習慣づくりのヒントを得てください。そうすれば、あなたはきっと未来への希望とともに、自分自身の投資物語の第一歩を踏み出したくなっているはずです。
※本稿は、『89歳、現役トレーダー 大富豪シゲルさんの教え』（ダイヤモンド社）より一部を抜粋・編集したものです。
