対象者は、5週間ずつ以下の3種類の食事法を実践した。すなわち、コレステロールは多め(600mg/日、卵2個/日を含む)、飽和脂肪酸は少なめ(エネルギー比率6%)に摂取する群(卵摂取群)、卵は摂取せずコレステロールは少なめ(300mg/日)、飽和脂肪酸は多め(エネルギー比率12%)に摂取する群(卵なし群)、コレステロールも(600mg/日、卵1個/週を含む)飽和脂肪酸(エネルギー比率12%)も多めに摂取する群(対照群)である。

 48人が3種類の食事法の全てを完了した。各食事法の完了後に血液サンプルを採取し、それぞれの食事法がLDL-Cに与える影響を調べた。

 その結果、卵摂取群では対照群と比較してLDL-C値が有意に低いことが示された(103.6±3.1mg/dL対109.3±3.1mg/dL、P=0.002)。これに対し、卵なし群(107.7±3.1mg/dL)と対照群との差は統計学的に有意ではなかった(P=0.52)。

LDL-C値上昇の真の原因は
飽和脂肪酸

 一方、全ての食事法において、飽和脂肪酸の摂取量はLDL-C値と有意に正の相関を示したのに対し、食事性コレステロールの摂取量とLDL-C値との間に有意な関連は認められなかった。

 研究グループは、「これまで、西洋式の食事に典型的な高コレステロール・高飽和脂肪酸の食事の影響を、高コレステロール・低飽和脂肪酸の食事や低コレステロール・高飽和脂肪酸の食事の影響と直接比較した研究は存在しなかった」と指摘する。

 Buckley氏は、「この研究では、コレステロールと飽和脂肪酸の影響を分けて調べ、飽和脂肪酸の少ない食事の一部として卵を摂取した場合には、LDL-C値を上昇させないことを示した。LDL-C値上昇の真の原因は飽和脂肪酸なのだ」と述べている。(HealthDay News 2025年7月21日)

https://www.healthday.com/health-news/cardiovascular-diseases/eggs-guilt-free-for-bad-cholesterol-experiment-shows

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