
用途に応じてフレキシブルに活用できる室内は
インスターの大きな魅力
昨年秋に日本への導入を公表していたインスターが、いよいよ発売された。インスターは主に欧州と日本をターゲットにしたBEVである。本国ではベース車となる内燃エンジンを積むキャスパーが販売されており、そちらは韓国の軽自動車規格(全長×全幅×全高3600×1600×2000mm、排気量1000cc未満)に準拠している。
インスターはキャスパー比で若干大きくなったものの、全長は3.83mに収まり、全幅も1.6mあまりと小柄。日本の狭い道路事情でも使いやすい。
スタイリングは楽しそうな雰囲気を発散する。ヒョンデのBEVに共通する、先進的なピクセルグラフィックをはじめ、特徴的な丸形ランプやスキッドプレートなど、アイキャッチが多数散りばめられている。ボリューム感のあるフェンダーやアルミホイールも印象的だ。
小柄でも、「車内が狭い」とは感じない。長いホイールベースと高めの車高、角度を立てたガラスウィンドウの効果だろう。後席が左右独立してリクライニングと前後スライドが可能なのも重宝する。
さらには、全席フォールディングが可能な点に驚いた。後席と助手席を倒せば長尺物が積めるほか、運転席も倒すとフルフラットなスペースになる。車中泊もできそうだ。用途に応じてフレキシブルに活用できる室内はインスターの大きな魅力である。
ラインアップは3グレード。価格が284.9万円のCasua(l カジュアル)と335.5万円のVoyage(ボヤージュ)、そして357.5万円のLounge(ラウンジ)を用意する。試乗車は最上級のラウンジである。