コンパクトBEVとは思えない快適装備群
各部の日本最適セッティングが滑らかな走りを実現
ラウンジは、装備の充実ぶりに目を見張った。ボヤージュに対して17インチアルミ、205/45R17タイヤ、電動スライド式サンルーフ、前席シートヒーター&ベンチレーション、スマートフォンワイヤレスチャージャー、デジタルキー、インタラクティブピクセルライトなどが与えられ、まさにフル装備だ。充電ステーション検索フィルターを統合した最新のカーナビが全車に標準装備されるのもうれしい。
気になる一充電での航続距離は458km(WLTCモード)。スモールBEVでありながら十分以上に航続距離が長い点にも感心した。充電の受け入れ性能も高く、150kWの急速充電で10%から80%まで約30分で充電できるという。
V2L給電も万全の体制。車外充電口と車内のコンセントで最大1360Wまで電力供給が可能で、ニチコンとオムロンのV2H機器に対応しており、日本製のBEVと同等の効率で日常利用できる。
走りもなかなかの実力の持ち主で感心した。まさに軽快に颯爽と走る。軽快で正確なステアリングは、低速から高速まで安定した挙動を実現。日本仕様は、首都高のジョイントや凹凸路でも快適な乗り心地を実現するために、ステアリングシステムとサスペンションを日本専用セッティングとしたという。サスペンションは、仕向け地によってスプリングなどに何通りかの設定がある中から最適な組み合わせを選択。ダンパーに関しては、日本専用品を用意した。
乗り心地は適度に引き締まっていてちょうどいい。硬さを感じることはなく、コーナリングでのロールも気にならない。高速走行時にはフラットで安定感のある走りを実現している。直進安定性が高く、荒れた路面でも影響を受けにくい点は好印象だ。
ドライブしていると、小柄でも車内が広いこともあり、とてもコンパクトサイズのクルマに乗っているとは思えない。安定感があり快適な乗り心地を実現できているのは、重心が低く前後重量配分にも優れるBEVなればこそだ。