意欲のある若手が離れていく
残念な上司が発しがちな「3つのNGフレーズ」

 先にご紹介したコメントからもわかるように、若手社員は上司の日々の言動によって、会社に対する希望をなくし、不安を蓄積させていきます。では、どのような言動に気を付ければいいのでしょうか。

 ここからは、若手が離れていく残念な上司が言ってしまいがちな、避けるべき「NGフレーズ」をいくつかご紹介しましょう。

「まずは失敗しない範囲でやってみよう」

 上司としては、急がずに着実に進めていけばいいという親心のつもりで言ってしまいがちですが、人によっては「失敗は許されない」という意味にとらえます。

 失敗を許さない組織=挑戦よりも現状維持が優先される組織と思われれば、成長意欲の高い人から抜けていく可能性が高まります。

「自分も納得いかないけど、会社の方針だから」

 部下に寄り添っているつもりかもしれませんが、無責任な発言に聞こえてしまいます。

 もし、本当に納得いかないのであれば、自分の上司に働きかける姿勢が必要です。管理職になっても納得いかない状態で働いている姿を見せるのはNGです。

「これからの会社をつくっていくのは、君たちの世代だから」

 部下の挑戦を促すつもりでこのような発言をする方もいますが、おすすめしません。まるで、上司である自分はもう卒業して部外者になっていくように映るからです。大切なのは「一緒に未来をつくっていく」姿勢です。

管理職のチャレンジする姿勢に
成長意欲の高い部下はついてくる

 深刻な人手不足、AIの急速な進化、働き方の変化など環境要因が大きく変化する中で、管理職のあり方も変わってきています。かつての成功法則が今も通用するとは限りません。

 だからこそ、管理職にも新たなチャレンジが求められています。

 チャレンジしない組織が生き残れないことを、若手たちは感じ取っています。成長意欲の高い部下が辞めない組織にするには、上司が新しいことにチャレンジし続けることが必須です。

 大きなチャレンジでなくても構いません。新しい分野の本を読む、比較的簡単な資格にチャレンジしてみる、AIツールを使ってアウトプットをつくってみる。まずは小さなことからチャレンジしてみてください。