シャガイさんの自動車への関心は尽きない。モンゴルは大気汚染が問題になっており、車が外気によりすぐに汚れてしまう。「日本は空気がきれいなので、車がきれいで、いつも洗っているのかと思った」。

特定技能1号および日本語能力の他に
フォークリフト荷役作業の腕を磨く

 昨年4月に特定技能制度の対象に自動車運送業分野が追加され、シャガイさんはトラックドライバーへの道に挑戦。「自分でトラックを運転して、お客様のところに荷物を届ける仕事をやってみたかった」と語る。

 トラックドライバーになるには、特定技能1号評価試験の合格および一定の日本語能力が求められる。「日本語にはあまり苦労がなかった。もともとトラックに興味があり、(ドライバーになるために)必要なことだから勉強もすぐにできた」と笑顔を見せる。

 3月には県内の平針運転免許試験場で外国免許切替実技試験に合格。自動車運送業分野の「特定技能1号」在留資格の申請要件を満たし、5月に在留資格を取得。シャガイさんの挑戦を応援してきた上司、先輩たちと喜びを分かち合った。

 現在、シャガイさんはドライバーの業務に付随するフォークリフトの荷役作業の腕を磨きながら、ドライバーデビューに向けて準備を進めている。会社のため、顧客のために「安全にトラックを運転して荷物を届けること」を目標に掲げる。

 ドライバーになったら「日本のいろいろな場所に行ってみたい。行きたいところはたくさんある」と話す。ムツミ・ロジネット・センターでは九州向けに荷物を出荷していることから、とくに九州を訪れる日を心待ちにしている。

 ドライバーとしての夢を聞くと、「どんなトラックにも乗れるプロのドライバーになりたい。モンゴルで日本の車は安心で人気があり、日本でドライバーを目指す後輩たちを指導する立場になって会社にも貢献したい」と意欲を見せる。

外国人ドライバーは物流業界の救世主になるか?来日~トラック運転手になるまでのリアルセンターで一緒に働く仲間たちと 写真:カーゴニュース
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