ウォーレン・バフェットが教える「10%の本物の投資家」と「90%のカモになる投資家」の決定的な違い写真はイメージです Photo:PIXTA

「投資の神様」とも言われるウォーレン・バフェット。彼によれば、株の短期売買は投資ではなく投機であり、愚行でさえあるという。バフェットの言葉を、長年に渡って彼の投資手法を身近に見てきた一番弟子が解説する。※本稿は、メアリー・バフェット著、デビッド・クラーク著、峯村利哉訳『新・バフェットの教訓 時代の激流を味方にする135の流儀』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。

株価が一気に暴落したとき
ウォーレンは買いに出る

株式市場とは、
忍耐力の低い者から高い者へ金を移転する装置である

 株式市場の主な構成員は、投資家を装うせっかちで近視眼的な投機家だ。彼らは近視眼的な性質ゆえに、当該ビジネスの長期的経済性をまともに評価することなく、株の売買に踏み切ってしまう。こういう投機的な振る舞いのすべてが原因となり、基幹ビジネスの長期的経済性が完全に無視された結果、ときに株価は馬鹿馬鹿しいほど上昇し、ときに株価は正気を失ったかのように下落する。

 近視眼的な投機家たちによって押し下げられた株価が、企業の長期的経済価値より低くなると、ウォーレン・バフェットは買いに出る。そして、忍耐強く待つ。やがてビジネスの根元的な経済性が株価を反転させ、企業の長期的経済価値と一致するところまで引き戻すことを知っているからだ。