
株式投資に携わる投資家が度々肝を冷やす、市場の「大暴落」。しかしウォーレン・バフェットによれば、暴落は優良企業の株を格安で得る好機だという。その好機をつかむには、どうしたらいいのか。長年に渡って彼の投資手法を身近に見てきた一番弟子が解説する。※本稿は、メアリー・バフェット著、デビッド・クラーク著、峯村利哉訳『新・バフェットの教訓 時代の激流を味方にする135の流儀』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。
好機が来なければ
ただ座って待つだけ
超特大の案件を超特急で進めるため、
大金を手元に置いておくという状況は、
我々にとってとても好ましい。
そして、そんな好機がしょっちゅう訪れないことも、
我々は理解している……。
黄金の雨が降ってきて外へ出るだけで丸儲けという機会は、
この先2、30年のあいだに2度や3度は起こるだろう。
それがいつ起こるかは知りようがないが、
それをものにするだけの大金なら我々は持っている
チャーリー(編集部注/チャーリー・トーマス・マンガー 1924年1月1日~2023年11月28日 ウォーレン・バフェットが会長を務める、投資持株会社バークシャー・ハサウェイの副会長であった)はよく次のように言っていた。
「あなたはとても我慢強くなる必要がある。何かが現れるまで、こちらの言い値で片がつく易しい案件が現れるまで、じっと待たなければならない。何もせずに、日がな1日ただ座って待つのは、人間の本性に反する行為だ。
我々の場合、ほかにやるべきことが山ほどあるから、待つのはまったく苦にならない。しかし、普通の人々の場合、5年のあいだ何もせずにただ座っているなんて想像できるだろうか?彼らは自分が消極的だと感じ、役立たずだと感じ、結果として馬鹿なことをやらかす」。