「偏差値の高い学校に合格する」ことが中学受験の価値なのか?
6年生の春、中学受験の相談に来られたお母さまがいらっしゃいました。ご本人が御三家を卒業されていることもあり、「一生懸命勉強し、偏差値の高い学校に入学するのが中学受験の意義」と捉えており、第1志望をどこにするかで娘さんと意見が合わず、親子のあつれきにかなり憔悴(しょうすい)されている様子。娘さんの希望する学校は、お母さまには「妥協」としか思えず、「どうすれば娘はもっと偏差値が上の学校を目指してくれるのか」と悩まれていました。
そこで私は下の対話用のワークシート(図1~3)を渡し、なんのために中学受験をするのかを親子それぞれで考え直すところから取り組んでもらうことにしました。シートは、親用、子ども用、まとめ用の3種類あり、自分の考えを整理したうえで、お互いの共通項を見つけるためのもの。この作業それ自体が、その家庭が何に重きを置いて中学受験をするのかという「受験軸」を見つけるのに役立ちます。

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