気合いでメンタルを立て直そうとする人が見落とす“体のSOS”
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で幸せを呼び込む言葉』(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。

【精神科医が教える】メンタルがボロボロなときに“まずやるべきこと”ベスト3Photo: Adobe Stock

メンタル不調は「気持ち」で立て直すのが難しいです

メンタルの調子が悪いときに、気持ちや考え方だけでコントロールしようとするのは、可能ではありますが、実のところ非常に大変です。

訓練やカウンセリングの継続で少しずつ変えていくことは有効ですが、「今すぐ」やるべき対処としては適しません。

今やるべきこと:まず体調を整えます

メンタルが崩れているときは、体調が崩れている可能性が高いです。体調が万全なのにメンタルだけがボロボロ、という状況は多くありません。

ですから、今やるべきことは「体調を整える」ことです。

体調とメンタルは“ほぼイコール”です

体調が良ければメンタルも安定しやすく、体調が悪ければメンタルも不安定になりやすい――この関係はほぼイコールと考えて差し支えありません。

メンタルを直接いじろうとして空回りするより、体調を立て直すほうが近道です。

① 睡眠:最優先で回復させます

最近眠れていない、昨夜の睡眠が短かった――心当たりがあれば、今夜は早く休みましょう。

まずは寝る時間を確保し、起床時刻を一定に保つことを意識します。寝具・室温・光・音の調整(アイマスクや耳栓の活用含む)も引き続き行います

② 食事:空腹と暴飲暴食を避けます

食事が乱れていると気分は不安定になりやすいです。三食を大きく崩さず、極端な空腹や暴飲暴食を避けましょう

血糖の乱高下を抑えるため、炭水化物・たんぱく質・脂質をバランスよく摂ることが大切です。

③ 運動:軽く体を動かすところから

「最近まったく動いていない」と感じたら、無理のない範囲で再開します。散歩やストレッチ、水泳など、日の光を浴びつつ呼吸を整えられる活動がおすすめです。

体調がきつい日は休んで構いませんが、可能なら“少しだけ”でも動くと気分は上向きやすいです。

運動には“手軽なマインドフルネス効果”があります

走る・泳ぐ・歩くといった動作の最中は、呼吸や体の感覚に自然と意識が向かいます。

これは「今ここ」に注意を向けるマインドフルネスに近い状態で、余計な思考から一時的に距離を置く手助けになります。結果として、気分が楽になりやすいのです。

ふり返りチェック:3つの基本で整える

眠れているか
きちんと食べているか(空腹・暴飲暴食の回避)
ほんの少しでも体を動かしているか

この3点を整えるだけで、メンタルは大きく持ち直しやすくなります。

まとめ:体調が整えばメンタルも強くなります

元気そうでメンタルが安定している人は、たいてい体調管理ができています。

まずは睡眠・食事・運動という基本から。ここを立て直すことが、いちばん速く、いちばん確実にメンタルを助けます。参考になれば幸いです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。