全てを放り出して転職してしまう人なのか
その履歴はその後の評価につながる
昔は終身雇用が基本でしたから、「組織への忠誠心」を大事にしすぎて、全てを犠牲にしていました。それは今の時代にそぐわないと思います。イエスマンになる必要もありません。
けれども、例えば他社から「うちで働かないか」と声をかけられた時、その会社での業務の全てを放り出して転職してしまえば、その履歴は残ってしまう。各個人が組織に対してどういうコミットメントをしたのか。それを含めて今後の評価につながるということです。
だから「この仕事は自分がやる」と決めたなら、何年間かはがんばる。そしてさまざまな事情で退職を考える時は、会社のルールに従いつつ、これはおかしいなと思うことには進言をしたり、新たなやり方を提案をしたりするなどして、すっきりした形で辞めるということです。

「組織を内部から壊す人」ではなく
「組織で矛盾を抱えても頑張れる人」になる
私が一番損をすると感じるのは、「反感な心」。組織に共感せず、むしろ反感しているのに、そこに居続け、さらにはそれを顔に出してしまうのがもっとも良くない“履歴”ではないでしょうか。機嫌が良くないと良い仕事はできないですよね。腐ったまま組織に長居してしまったら、仕事ができない人になってしまいます。
またそういった忠誠心の履歴はほかに伝わってしまうもの。「この人は不満があれば内部から壊してしまうかもしれない」などという評価につながってしまいます。
組織に対し、きちんとした履歴を残した人なら、転職をした先でも「この人は組織の中のいろんな矛盾を抱えながらも頑張れる人なんだ」という評価につながるはずです。