西村博之(ひろゆき)氏西村博之(ひろゆき)氏 Photo:Pasya/AFLO

新しい企画を提案するとき、「二番煎じはダメだ」と自分のオリジナリティにこだわっていないだろうか。実は、その思考が新しいアイデア出しの可能性を狭めているかもしれない。斬新なアイデアを出せる人の思考のプロセスを、戦略的PRコンサルタントが解説する。※本稿は、野呂エイシロウ『道ばたの石ころ どうやって売るか? 頭のいい人がやっている「視点を変える」思考法』(アスコム)の一部を抜粋・編集したものです。

「自己完結」する人は
新しいアイデアを生み出せない

 新しい視点が見つけられない人にありがちなのが、「自己完結」しようとすることです。あなたが、仕事やプライベートで、何か課題を抱えていたとします。それを解決するためにいいアイデアを出そうと、1人で机の前で「うーん、何かいい方法はないかな」とだらだら考えていても、視点を変えることは難しいものです。

 なぜなら、自分の頭の中にある知識や経験だけでしか考えられないから。あなたがよほど多様な経験を積んだ人か、あるいは普段からインプットを増やすことを心掛けている人でないかぎり、なかなかいいアイデアを思いつけないのです。

 例えば、洋菓子店で新しいシュークリームを売り出そうと、あれこれ知恵を絞っていたとします。店主が1人で、あれこれ考えてもなかなかいいものは出そうにありません。

「抹茶、チョコ、ストロベリー……」といくつか考えを出したところで、腕組みして止まってしまいました。

 1人で考えても、よほどのアイデアマンでもないかぎり考えに詰まってしまいます。