そういう時は、外界から情報を入れましょう。
まずは、売れている他店のシュークリームを調査すれば「最近は、あんこをシュー生地で挟んだ商品が人気らしい」とか、「千葉県のスーパーでは年間100万個も売れるシュークリームがあるらしい。どんな秘密があるんだろう?」という情報が入ってきます。
情報は直接シュークリーム作りの参考にもなりますし、その事例に刺激を受けて別の新しいアイデアが生まれるかもしれません。
いいアイデアがあればどんどん参考にしましょう。
しかし、「いや、私はパクりはしない。オリジナルにこだわる」。
そう言って、なかなか他のアイデアを参考にしたがらない人がいるのも事実です。
意識の高い人ほど「二番煎じのアイデアはダメだ」「他人のマネなんか絶対にしない」と決めつけて、無理やり自分ひとりで考えようとしているケースが見受けられます。プライドの高い人にありがちなのが「オリジナル信仰」です。こういう人もまた、視点を変えられないタイプです。
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「ゼロイチ」じゃない
世間では天才と呼ばれている人でも、実際には他の作品を参考にし、刺激を受けて新しいものを生み出しているものです。
今や、国民的人気アーティストになった米津玄師さんも、オリジナル信仰については否定的です。ウェブサイト「Real Sound」のインタビューで、次のように語っています。
「俺はオリジナリティー信仰みたいなものが嫌いなんですよ。誰も見たことも聞いたこともないものしか許さない、と言ってしまう感じ。(中略)音楽って、フォーマットじゃないですか。『型』のようなもので成立している部分があるのは事実で、そのなかでいかに自由に泳ぐかじゃないかと」
あくまで、すでに先人たちが築いてきた「型」が作品のベースであると語っています。
つまり、「ゼロイチ」を目指してはいけないということ。