マンション羅針盤 管理&売買#6Photo:PIXTA

都心の新築マンションの異常な高騰が続いている。一般人には手が届かない高嶺の花となりつつあるが、実はそれでもマンションを成功裏に買う方法はある。連載『マンション羅針盤』の第6回では、X(旧Twitter)の「庶民派」人気マンションクラスターの中央区上落合氏が「一般人の必勝戦略」を解説する。(中央区上落合)

新築マンションが坪単価1000万円を超える時代の
「普通のサラリーマン」の購入戦略とは

 ダイヤモンド・オンライン読者の皆様、はじめまして。埼玉県さいたま市中央区上落合に住んでいる「中央区上落合」と申します。普段はX(旧Twitter)という暇人のたまり場で、毎日のようにマンションのことばかりつぶやいている「一般的な属性」のマンション好きおじさんです。

 さて、本稿のテーマは「非パワーカップル(以降非パワカ)がこの時代にマンションを買うにはどうしたらいいか?」です。正直に言うと、最近のマンション市況は、私たちのような普通の会社員にとっては「地獄」のようなものです。特に都心や準都心、湾岸などの人気エリアの新築マンション価格は、もはや異常です。1~2年前と比較して価格が倍以上になっている物件もザラにあります。港区や千代田区では坪単価1000万円どころか2000万円という数字すら飛び交い、もはやマンションというより「現代アート」の世界になっています。

 あまりにも世界が違いすぎて、一般人が視界に入れるべき価格帯ではありません。世帯年収1400万円を超える、いわゆる「パワーカップル」と呼ばれる層であっても、今の都心タワマンは手が届きません。

 年収の7~10倍という限界ギリギリの住宅ローンを組んでも、予算1億円~1億4000万円では、都心やその周辺エリアの新築・築浅タワマンの購入すら困難な状況なのです。

「じゃあ、パワカですらない私たちは一生賃貸で暮らすしかないのか?」

「都落ちして、通勤に2時間程かかる場所に行くしかないのか?」

 そう悲観するのはまだ早いです。

 私が主に情報を発信し続けている「3000万円台~7000万円台」という価格帯であれば、一都三県で戦える場所はまだ残されています。23区の外周区や、埼玉、千葉、神奈川の近郊エリアなら、まだ夢は捨てたものではありません。

 ただし、かつてのように「どこを買ってもとりあえず上がる」というイージーモードは終わりました。

 これからのマンション購入は、高騰する市況の中で「ババを引かない」ための冷静な目と、自分たちの幸せを定義する確固たる意志が必要な「総力戦」です。

 本連載では、私がこれまで現地調査してきた1000件超のマンションの知見と、日々相場を監視し続けてきた一人のマンション好きの素人としての視点から、「もし自分が今、非パワカとしてマンション購入活動をするなら」という視点で、新築、中古、管理費、ローンなど具体的なポイントについて、情報を余すことなくお伝えします。さっそく次ページから見ていきましょう。