近年、人気の論客の1人、ひろゆきさんの著書に『1%の努力』(ダイヤモンド社)というベストセラーがあります。

 この本によると、世の中には「0から1を生み出す人」「1を10にする人」「10を維持しながら11、12……にしていく人」の3つのパターンがあり、ゼロイチは天才で、コネや経験を活かして10にまで引き上げる人、成長が止まった後でそれを維持させる人がいると言っています。

 そして、天才でなくても天才に勝つ方法が「1%の努力」だということを述べたのがこの本のテーマです。

 ひろゆきさんは映画やゲームなど、エンタメにたくさんの時間をつぎ込んでいたことを「何十時間もエンターテインメント業界を勉強した」と考え、それを自分の手札にしました。その蓄積で「2ちゃんねる」は、当時あった「あめぞう」という掲示板をマネして作り、ニコニコ動画は、ユーチューブにコメントを乗せる仕組みを作ったドワンゴの社員がいたので、それに乗っかっただけだったそう。

 つまり、ゼロからアイデアを生み出す力は必要なかったと言っています。これまでのエンタメの蓄積があったので、「あっ、それは面白いかも。こうすればもっと伸びるかも」という提案からプラットフォームが誕生したのです。