あなたの気力を静かに奪う“疲れる人”から今すぐ逃げたほうがいい理由
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【精神科医が教える】一緒にいて「疲れる人」と「疲れない人」の決定的な違い…初対面で見抜ける“特徴”とは?Photo: Adobe Stock

「疲れる人」と「疲れない人」の感覚

人と接していると、「この人と一緒にいると疲れないな」と感じることもあれば、「特に何かをされたわけではないけれど、なぜか疲れてしまうな」と感じることもあるのではないでしょうか。

私は、この「疲れる・疲れない」という感覚は、人間関係において非常に重要だと考えています。

第一印象はなぜ重要なのか

不思議なことに、最初に「この人とは疲れないな」と感じた相手とは、その後もずっと疲れることなく良好な関係が続くことが多いです。

一方で、初対面で「なんだか疲れるな」と感じてしまった相手とは、その後、関係を深めようと努力しても、なかなかその疲れが取れないまま、というケースが少なくありません。

新しい環境や初対面の相手に対して、勝手がわからないために疲れてしまうことは確かにあります。しかし、最初に感じた疲れは、単なる「慣れ」の問題だけではないかもしれません。

その「疲れ」は、相性のサインかもしれません

初対面で感じた疲れは、まだ言葉にはなっていない部分で、何か自分と合わないものや、引っかかるものを無意識に感じ取っているサインである可能性が非常に高いのです。

それにもかかわらず、「自分が人見知りだから疲れているだけだ」と思い込み、無理に関係を築こうとすると、結局は徒労に終わってしまうことがあります。

さらに後になって、その疲れの原因がはっきりとわかった時には、「時間を無駄にしてしまった」という、より大きな疲労感に襲われ、「自分は人と付き合うのが苦手なんだ」と余計に思い悩んでしまうことにもなりかねません。

ですから、最初に「疲れるな」と感じたのであれば、「せっかく知り合ったのだから」と無理に関係を続ける必要はないのではないか、と私は最近思うようになりました。

なぜ「疲れない人」とはラクでいられるのか

では、逆に「疲れない人」とはどのような人なのでしょうか。もちろん、相手への配慮や気配りが上手な人は、一緒にいても疲れにくいです。

しかし、本来は相性が合わないのに、無理に相手に合わせようと気を遣っている人の場合、その「無理している感じ」が、話すタイミングや言葉の端々、些細なやり取りの中にどうしても表れてしまいます。たとえ自分が明確に認識していなくても、その不自然さを感じ取り、「この人といると疲れる」という感覚につながるのです。

最初から疲れない人というのは、そういった無理がなく、自然体でいられる人です。だからこそ、第一印象で感じた「何か引っかかる感じ」は、大切にしたほうがよいと言えるでしょう。

「疲れる」のは、あなたのせいではない

もし誰かといて疲れてしまったとしても、「自分に何か悪い点があるのではないか」と思い込む必要はありません。これは単純に「相性」の問題であることがほとんどです。

もちろん、その奥に何か大きな問題が隠れていることもありますが、いずれにせよ、疲れる相手と無理してまで一緒にいる必要はないのです。

心地よい人間関係を大切に

無理に人間関係を広げようとしなくても、何かの成り行きで人と一緒に過ごす機会は訪れます。その時に「この人といると疲れないな」と改めて実感できるような出会いがあれば、そのご縁を自然と大切にしていけば良いのではないでしょうか。

まるで修行のように、疲れる人と無理に一緒にいる必要はないのです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。