
ヤマト運輸が韓国企業と共同で、自動配送ロボットを活用した実証実験を開始した。スマート宅配ボックスがロボットに配送を指示。ロボットは荷物を受け取り、オートロックの解錠やエレベータの操作を行って、配達先へと向かう。「日本のマンションの廊下などは、韓国に比べて道幅が狭く衝突の危険性が高い」など課題も明らかになる中、今後はタワー型高層マンションでも実証を予定する。(カーゴニュース編集部)
*本記事はカーゴニュースからの転載です
大規模マンション特有の環境で
自動配送ロボットは宅急便を運べるのか
ヤマト運輸(本社・東京都中央区、阿波誠一社長)は22日、韓国のロボットメーカーであるWATT(崔宰源社長)と共同で、大規模マンションでの自動配送ロボットを活用した実証実験を千葉県浦安市で開始した。2026年内の実用化に向けて効果などを検証し、マンション居住者の受け取り利便性向上やドライバーの業務負荷軽減に寄与する新たなラストマイルモデルの構築を目指す。
今回の実証実験は、千葉県の大規模マンションで8月22日から9月24日にかけて、約300世帯のうち希望世帯を対象に実施する。大規模マンション特有の環境で、自動配送ロボットの運用性能や障害物回避などの動作機能を検証。自動配送ロボットの利便性や住民の満足度、運用コストなど、大規模マンションでの導入効果を確認する。
実証には、WATTが開発した自動配送ロボット2台とスマート宅配ボックス1台を使用する。このうち、対面型自動配送ロボット「James mW(ジェームズミリワット)」と非対面型自動配送ロボット「James W(ジェームズワット)」は、ロボットアームを用いてエレベータやセキュリティドアの操作が可能。見取り図やエレベータ等の操作盤の配置を学習することで、多様な環境や型番に幅広く対応する。