熱血サラリーマンも
上手に気分転換していた

 営業に回る際はそもそも移動時間を考慮しなければならないので、1日で行ける取引先の数にも限りがありました。1日回れるのは、せいぜい3~4社だったでしょう。しかも、取引先に行く際の移動時間ではほとんど仕事ができませんでした。

 おかげで、移動中に好きな本を読むことで気分転換ができました。いったん外に出れば基本的には連絡がつきませんから、フリーな時間を作ることも可能で、公園のベンチでタバコを吸ったり、喫茶店でコーヒーを飲んだり、パチンコで時間をつぶしたりする人もいたかもしれません。

 仕事をしている日中に、バランスよく休養をとれていたのですね。

 インターネットが普及していないこの時代には心と体をリラックスさせ、疲労回復を促す余白の時間がまだまだあったのです。

「昭和の熱血サラリーマン」より「イマドキ会社員」の方がよっぽど疲れてる納得の理由同書より転載
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