
大学生の息子がいる中小企業の経営者。最近、バイトばかりで勉強に身が入っていないのではないかと気掛かりだったが、扶養の範囲を大きく超えた年収になりそうだという。扶養を外すことになれば、何かと面倒だ。ぼやく社長は、顧問社労士のカタリーナに聞いてみることにした。すると思いがけない答えが……。
居酒屋バイトに精を出す大学生の息子。年間いくら稼いでいる?
<登場人物>
菊地社長(54歳): 都内にある食品輸入業の会社を経営している
菊地元則(20歳): 菊地社長の息子。大学生。近所の飲食店でアルバイトをしている
菊地社長(54歳): 都内にある食品輸入業の会社を経営している
菊地元則(20歳): 菊地社長の息子。大学生。近所の飲食店でアルバイトをしている
都内で、食品輸入業の会社を経営している菊地社長。ある晩、自宅で一人晩酌を楽しんでいると、息子の元則が帰ってくる物音がした。
元則「ただいまー。はぁ、疲れた……」
菊地社長「ずいぶん遅いな。なんだ、飲み会でも行ってきたのか」
元則「違うよ、バイトしてたんだよ」
菊地社長「そうか、バイトもいいけど、ちゃんと勉強はやっているんだろうな?」
元則「やってるよー(いちいちうるさいなぁ)」
菊地社長「バイトするにしても、扶養の範囲内でやってくれよ」
元則「扶養?それって何だっけ」
菊地社長「親が子どもを扶養していると、親の税金が安くなるんだよ。扶養控除ってやつだ」
元則「そんなの全然知らなかったよ。いくらまでなら大丈夫なの?」
菊地社長「たしか103万円だったと思うが……」
元則「そんなの無理だよ。時給だって上がってるんだし」
菊地社長「扶養控除を超えるようなら、もうバイトは認めないぞ」