東京と神奈川の女子校

 都内の他の女子校も見ていこう。今年創立140周年を迎えた学習院女子(新宿区)の中・高等科長に、教頭から就いたのは長沼容子氏。学習院大学理学部数学科・同大学院で学び、本校で数学科専任教員となった。前科長の増渕哲夫氏も学習院大学理学部出身。長沼氏は女子部剣桜会OGにして女子部剣道部顧問も務める剣士で、長女も本校の卒業生である。 

 文京学院大学女子(文京区)は中学校長に、英語科教員でグローバル教育の推進役でもある島田美紀氏が中学副校長から昇格した。「英語クラス」を設置、ネイティブ教員の専門性を生かして英語で学ぶ「国際塾」を開設、21年にはアオバジャパン・インターナショナルスクールとの教育提携を結んでいる。高校校長は清水直樹氏が引き続き担う。

 立教大学など学校法人立教学院は米国聖公会の系譜だが、英国国教会の宣教師が設立した香蘭女学校(品川区)は、東京学芸大学出身の数学科教員である佐藤忠博氏が新校長となった。教員生活のスタートは立教英国学院での3年間で、帰国後は東京都内の公立小学校4校で24年間教えている。再び立教英国学院に戻り、校長を2年間務めた後、立教新座の校長職を6年間担った。17年から本校の校長を務めた前任の鈴木弘氏は、学校法人香蘭女学校理事長に就任したが、やはり東京学芸大学出身の数学科教員だった。

 桐朋女子(調布市)は国語科教員の内田美保子氏が第15代校長に就任した。24年11月に第13代校長の今野淳一氏が健康上の理由により退任し、副校長の岩田堅太郎氏が第14代校長に就任したばかりだった。急な展開である。共立女子第二(八王子市)は、日本理化学協会常務理事も務める理科教員で、東京都立高校ひと筋38年間、母校でもある八王子東高校統括校長から転じた佐藤聖一氏が新校長となった。

 神奈川の2校も見ておこう。相模女子大学(相模原市南区)では理科教員で入試広報部長も務めた中間義之氏が中等部校長に就任した。3年前から中等部・高等部の校長を兼ねていた武石輝久氏は、引き続き高等部校長を担う。函嶺白百合学園(箱根町)では村田園生(そのお)氏が新校長となった。