「これで良いのか…」と考えすぎる人の人生が驚くほど楽になる“魔法の言葉”
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。

【精神科医が教える】心の余裕がある人は、何もしない休日を「焦り」ではなく、どう捉える?Photo: Adobe Stock

『晴耕雨読』という素晴らしい言葉

今日は「晴耕雨読は良い言葉ですね」というお話をしたいと思います。皆さんもご存じかと思いますが、「晴耕雨読」というのは、「晴れた日は畑を耕して、雨の日には家で読書をする」という意味です。

そのような生活をすることによって、世の中のわずらわしさを離れ、心穏やかに悠々自適な生活を送ることは、本当に素晴らしいと感じ、あらためて「晴耕雨読」の人生で良いのではないかと思いました。

雨の日がもたらす、心地よい時間

先日、台風の影響で久しぶりの大雨となり、私は部屋の中にいました。この夏はとても暑い日が続き、日差しが強すぎると感じていました。そんな中で少し涼しくなりましたが、大雨が降ったので自然と家にこもることになったのです。

強制的に家に閉じ込められれば精神的に苦痛に感じますが、たまにはこうして家にいるのも良いものです。

大雨が降っていると、「外での予定は中止にしよう」と、ある意味、開き直って「今日は特にやることがないな」と感じる時間も大切なのではないでしょうか。

年齢と共に変わる、休日の捉え方

私はよくジムに通っています。一日のどこかの時間で、お風呂だけ、あるいは筋トレだけというように利用しており、時間があればダンスのプログラムに参加こともあります。

そんな日々のなか、ジムの休業日と雨の日が重なると、心置きなく「何もしない」でいられるのです。「どうせ何もできないのだから、家にいるしかない」という状況が、逆に何かから自分を守ってくれているような気がして、嬉しく感じることさえあります。

もちろん、これが続くと嫌ですが、たまには何もしない休日も悪くないなと思えるようになりました。以前は、そうではありませんでした。「ジムが休みだなんて。せっかく時間があるのに」と、どこか損をしたような気持ちになっていたものです。

しかし今は違います。「休みだから、別に行こうと思う必要もないか」と考えられるようになりました。それと同じように、雨の日も「雨だから、特に外に出る必要もないな」と思えるようになったのです。年齢を重ねるのも良いものだなと感じます。

人生の基本スタンスは『晴耕雨読』で良い

この「晴耕雨読」という言葉を久しぶりに思い出し、本当に良い言葉だなとあらためて感じています。

人生は、基本的にはこの「晴耕雨読」のスタンスで良いのではないでしょうか。昔の言葉かもしれませんが、現代でも十分に通用しますし、若くても、年齢を重ねても、いつでもこの心構えでいて良いのだと思います。

もちろん、農作業ではないお仕事は、雨が降ったからといって休むわけにはいきません。しかし、基本的な心構えとして、「雨の日は読書をして、晴れの日は畑を耕す(仕事に励む)」という考え方はとても素敵です。

その時々の状況に応じて一日を決めていく、その一日を大切にしていくことの積み重ねが、人生というものではないでしょうか。

考えすぎず、今日一日を大切に生きる

私たちは、いろいろなことを考えすぎなのかもしれません。私も含めてですが、「これで良いのだろうか」「あれで良いのだろうか」「こうしなければいけないのではないか」と、つい思い悩んでしまいます。

他人と比べてどうなのか、などということは、本当はどうでも良いことですね。私たち一人ひとりに一日があり、その一日はいつか終わりを迎える。ただそれだけの話なのです。

ですから、難しく考えすぎず、今日一日を楽しく過ごしましょう。雨の日は読書を楽しむ。晴れの日は仕事を頑張る。そのくらいの気持ちで良いのではないか、と改めて思いました。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。