ソニー発売のデジタルフォトフレーム「Canvas Online CP1」」(3万円程度)。高画質で遊び心いっぱい |
いよいよテレビが地デジに変わるが、画面を見ている私たちのスタイルはあまり変わらない。だが、デジタル製品が人々の生活を大きく変えたことは間違いない。手紙はメールになり、車で見ていた地図はカーナビに変わった。本当に便利なものは、ITリテラシーに関係なく普及していくものなのだ。
デジタルが普及して、超高画質なビデオが撮れるようになっても、我々は写真が大好きだ。技術的には、もっと動画が普及しても良さそうなのだが、相変わらずビデオより写真を撮影する機会が多い。
しかも、いまだに写真をプリントして見ている人も大勢いる。デジカメはあっという間にフィルムを駆逐したが、実は画像を記録するという一部の仕組みがデジタルになっただけだ。つまり、これまではテレビのように写真を見るスタイルがあまり変わらなかったのである、
ところが、ソニーから写真の楽しみ方を変える可能性を秘めた写真立て「Canvas Online」が登場した。従来から、いわゆるデジタルフォトフレームは多数存在した。特に米国には多くの製品があり、安価なタイプがよく売れている。ハリウッドの映画を見るとわかるように、アメリカ人は家に写真を飾るのが大好きなようだ。
ソニーの担当者もそこに目を付けたという。今売れているような安価で画質の悪い製品ではなく、より美しい画質のデジタル写真立てを目指したのだ。
Canvas Onlineを借りて見たのだが、画質は確かに文句なしだ。携帯電話やデジタルカメラの液晶がそのまま大きくなったと思えばわかりやすいだろう。液晶のサイズはカーナビ程度の7型で、800×480ドットとほどほどの解像度だ。写真も美しく緻密に表示でき、1万円を切る価格帯と手頃だが、安いだけのデジタルフォトフレームとは、明らかに質が違うのだ。
さらに、本体のデザインもソニーらしくとても素晴らしい。液晶のフチが薄く、透明なアクリルを本体下部にあしらった美しいスタイルなのだ。
デジタル写真立てで
写真の見方が変わる
このデジタル写真立てには、実はソニーがこれまでにパソコンソフトなどで培ってきた技術やアイディアが満載されている。写真を表示する際も、単なる静止画にとどまらない。いわゆるスライドショーが可能で、複数の写真をどんどんめくってくれる。そのうえ、一部をズームアップしたり、フェードアウトする。自分で撮影した写真が、まるで映画のシーンのように見られるのだ。