浪人生のライバルは、「別の受験生」ではなく「自分」

――では、学歴フィルターがMARCHか日東駒専かのメリットの違いというイメージなのでしょうか。

びーやま:そうですね。

 もちろん、ほかにも細かいところはあるかと思いますが、雲泥の差みたいなことはないかなと。日東駒専もいい先生はたくさんいますし、設備は充実していますから。

――それだと、現役日東駒専がベストな気がしますね。

びーやま:ですよね。論理だけで考えたらそうだと思います。

 ただ、「どうしても自分はMARCHじゃないと満足できない」という場合は浪人がいいと思います。それはもう理屈じゃないところの話ですし、そう思うのは間違いではありません。自分の気持ちにウソをつくのはつらいことですから浪人を検討していいと思います。

 ですが、その場合は現役時より勉強することを強く誓ってください。

 浪人生の合格率が下がるのは、結局のところサボるからです。現役時の積み上げがあると油断すると、人は手を抜きます。自分はゼロから頑張るつもりで誰よりも厳しくやる覚悟を決めてください。そうすればどこでも受かります。

――なるほど、そこはかなりの覚悟が必要になるということですね。

びーやま:僕も浪人経験者なのでよくわかりますが、浪人の敵は同じ大学を目指す受験生ではなく、弱い自分です。落ちる人はどこかで必ず自分に負けています。

 でもそれは言いかえれば、弱い自分に勝てれば合格は一気に引き寄せることができるということです。少しの休憩のつもりが1時間も2時間もスマホを触ってしまった、朝から起きて勉強するつもりが昼まで寝てしまった。そういった習慣を変えていくことが、合格への近道です。

 精神を病んでしまうほど追い込む必要はないですが、どうしたら自分の勉強時間を増やせるか考える視点を持っていただきたいと思います。浪人経験者として応援しています。

――本日はありがとうございました。大変勉強になりました。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。