ネットが個人と個人をダイレクトに結びつけた結果、あらゆる手間や中抜き産業が消えていく。僕たちは物々交換という商取引の原点に立ち返ろうとしているのかもしれない。上場企業や投資ファンドの存在意義は、遅かれ早かれ消えてなくなるだろう。

『これ以上ニッポンをダメにしないための教育意識改革大全 バカ親につけるクスリ』『バカ親につけるクスリ』(堀江貴文、主婦の友社)

 お金は、個人の信用というあやふやな判断基準を「見える化」してくれる。ひるがえって、もし個人の信用が社会の中でたしかなものになっていれば、本当はお金なんて必要ない。

 僕が人よりも大きな金額をクラウドファンディングで集められるのは、信用値が他のビジネスマンよりほんの少し高いからだ。

 他人との約束を守る、誠実に仕事をする、課題を提出する、やると言ったことをやる、人より大胆に行動する……そういった積み重ねで信用は高まる。信用とは、すなわち期待だ。「この人にお金を投じたら、面白いことをやってくれるはず」という期待が信用として集まり、チャレンジの可能性を広げ、成功確率を上げてくれる。

 親は子どもに若いうちから、失敗覚悟でクラウドファンディングを仕掛けさせること。挑戦の数だけ、子どもの信用は溜まり続ける。