個人投資家向けにIRセミナーや勉強会を実施しているKabu Berry。2025年9月に東京で開催されたポート(7047)のIRセミナーで、一際目立っていたのが大学1年生の2人組だ。ベテランのスゴ腕投資家勢を前に、臆することなくお互いの持ち株や、株価の方向性について熱く議論を交わす。まだ10代という2人に、株を始めた経緯や、イマドキ大学生の株取引の実態、そしてZ世代ならではのChatGPTを使いこなした投資術を語ってもらった。(須賀彩子、ダイヤモンド・ザイ編集部)

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「この株は買いですか?」と聞いても答えないChatGPT…慶大1年生が見つけた正しい勝ちワザ

「親から100万円」で始まった  
10代投資家の波乱のデビュー戦

Kabu Berryでは、毎月複数回にわたり上場企業のIRセミナーや、株の勉強会を実施している。Kabu Berryでは、毎月複数回にわたり上場企業のIRセミナーや、株の勉強会を実施している。

記者:お二人とも慶應義塾大学の1年生ということですが、まずは株を始めたきっかけから教えてください。

coco:高校生の時にカナダに留学をしていて、そこで友人の影響で始めました 。親が中学生の時から「投資をしていいよ」と100万円を渡してくれていたけど、ずっと放置したままで。その資金で生成AIど真ん中のエヌビディア(米国)とTSMC(台湾)を買って、3カ月で30%くらい儲かりました。

記者:幸先のいいスタートですね。それに中学生のうちから投資を推奨してくれるなんて、金融教育に先進的なご両親ですね。

coco:でもその後、小型原子炉のオクロ(米国)に投資したら、1日で株価が半分になってしまって。1年後に日本に帰国したときは20~30万円含み損を抱えた状態でした。

記者:波乱万丈ですね。カップラーメンさんは、どういうスタートだったんですか?

カップラーメン:僕は中学生の時がちょうどコロナでした。父がリモートワークになって、共同口座という形で一緒に株を始めました。

記者:やっぱり親御さんの後押しがあったんですね。

カップラーメン:はい。ですが、高校1年生の時に「絶対にいける」と思い込んだバイオ株を信用取引で買い60万円の含み損を抱えてしまいました。

記者:お二人とも初期にそれなりの失敗をしていますね。

カップラーメン:家族に60万円の含み損がバレて「株は禁止」になりました。それから大学に入るまで、株は一切やっていませんでした。

coco:僕は、帰国してからは日本株にハマりすぎて、受験にも失敗しました。赤本よりも決算短信とか読むのに夢中になっていましたから。東大は落ちました。