「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書の内容に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

職場を「辞めたくても辞められない人」が、まずやってみるべき“1つの行動”Photo: Adobe Stock

失敗すると「使える情報」が手に入る

「会社を辞めたい」「新しいチャレンジをしたい」そう思っても、失敗が怖くて踏み出せないという人も多いだろう。

 私たちが失敗を恐れてしまうのは、「打席には限りがある」と、どこかで信じてしまっているからだ。

 進学も、就職も、結婚も――私たちはずっと、「一度きりの選択」で生きることを求められてきた。だから、「間違えたら終わり」だと思い込んでしまう。
 でも、現実は違う。挑戦には、限りなんてない。やり直せるし、やり直していい。失敗して、反応を観察して、また少し変えてやってみる。この地味なサイクルこそが、再現可能な「成功の構造」だ。
 むしろ、最初から完璧に決めようとするその姿勢こそが、「柔軟さ」という最大の資産を、自ら手放してしまう行為に他ならない。
 言い換えれば――本当の自由とは「失敗できる余白」がある状態なのだ。

「ノーダメージな失敗」で、慣れる

・Xに、思いついたことを140文字でつぶやいてみる
・Canvaで企画書を1枚だけ作って、友人に送ってみる
・noteを、下書きのまま公開してみる
・仲のいい友人に、アイデアを口頭で伝えてみる
・自分の部屋で録音した声を、AIで文字起こしして遊んでみる
・「スベってもいい前提」で、雑談系の音声配信をしてみる

 これらはすべて、“失敗してもノーダメージ”な行動だ。「結果を出す」ためではなく、「慣れる」ためのステップとして設計するだけで、緊張感はぐっとやわらぐ。
 失敗の練習は、自分を守る準備でもある。その設計が、「耐性」と「自信」の下地になっていく。
 うまくいかない経験そのものを、資産に変えてしまえばいい。
 たくさん転んで、そのたびに立ち上がる。その繰り返しの中で、失敗への“耐性”と“慣れ”が育っていく。
 そして、気づけば「転びながら進む」ことに、抵抗がなくなっている。

(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)