我が子にとってベストな進学先とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

公立高校の学費は年間約35万円、私立高校は約75万円と差が大きい。費用面を見ると公立が有利だが、大学受験へのサポート体制や学習環境の充実度では私立にもメリットがあり、安ければいいものでもない。我が子にとってベストな進学先とは?※本稿は、西岡壱誠、布施川天馬『勉強にかかるお金図鑑 幼稚園から大学まで』(笠間書院)の一部を抜粋・編集したものです。

公立高校にかかる費用と
期待できるメリットとは

公立高校:都立や県立などの地方公共団体が設置している高校です。原則として、その高校が位置する都や県に住む学生が入学するという仕組みになっています。

【相場】
1年間で約35万円

【具体的なデータ】
東京都・千葉県 年間約15万円

入学料 5,650円/授業料(年額) 118,800円
その他、PTA費、教材費など学校による。

 授業料相当額を受給できる「高等学校等就学支援金制度」があります。東京都では2024年度から所得制限がなくなり、都立高の授業料が実質無償化になりました。

メリット(1):学費が安い

 公立高校は授業料が低く抑えられている上、高等学校等就学支援金制度を活用すれば授業料相当額を受給できる場合があります。

 また、アルバイトが許可されている学校も多く、学費を補うための選択肢が広がります。授業料だけでなく入学金や教材費などの費用も私立高校と比べると安く抑えられているため、家庭の経済的負担を軽減しながら通学できるのが大きなメリットです。

メリット(2):地域のコミュニティが育ちやすい

 公立高校には地元の子どもたちが集まり、地域社会とのつながりを深めやすいという特徴があります。同じ地域で育ったさまざまな背景を持つ生徒たちと接することで、協調性やコミュニケーション能力を養うことが期待されます。