それからも地元で生活していく場合、その地域に多くの友人ができることは人生を豊かにしてくれますし、仮に地元を離れたとしても、人間関係に恵まれた地元があることは人生における安心感につながります。

公立高校が抱えている
大学受験へのデメリット

デメリット(1):特別な指導は期待できない

 公立高校では、全国統一のカリキュラムに基づいて授業が進められるため、受験に向けて先取り授業を行うなどの柔軟な対応は難しいことが多いです。また、受験指導の熱量も私立高校に比べると低い傾向があり、自分で計画を立てたり、積極的に先生に質問する工夫が求められます。公立高校で受験対策を進めるには自主性が重要です。教師の異動もあるので、継続的に1人の教師が深くかかわってくれるとは限らないという側面もあります。

デメリット(2):コミュニティがその地域内に限られる

 公立高校では、同じ都道府県内の生徒が多く集まるため、交流の範囲が地域内に限られることが一般的です。近隣の中学校からの進学者が多いので生徒同士の関係は安定感がある一方で、私立高校のように多様な地域や環境から刺激を受ける機会は少なくなりがちです。その結果として、「周りの友達が地元の大学を受験するから自分も…」というように、無意識のうちに進路の選択肢が限定されてしまうという懸念があります。

 特に東京の私立高校と比べると、地方の公立高校では、首都圏難関大受験・海外留学・海外大受験など、広い視野で進路を考えるにあたりサポートが不足する可能性があります。

私立高校にかかる費用と
期待できるメリットとは

私立高校:地方公共団体ではなく、民間の学校法人が設置している高校です。校風や教育方針に特色のある学校が多く、入学に際しては選抜試験が行われます。

【相場】
1年間で約75万円

 授業料の一部または全額を支援する「高等学校等就学支援金制度」があります。自治体によっては国に加えて授業料を助成する制度があります。