はじめに高いみそを買っても味の違いがわかりにくいので、まず安価なものを試し、その味を覚えたら次に少し高いみそを買って、味の比較をしましょう。最初に基準をつくっておけば「今度はこっちのみそにしよう」とか「変えなくてもいいや」という具合に判断できるようになるからです。

味付けのブレを防ぐには
はかるしかない

 みそを買ってきたら次は保存です。みそは常温で保存すると風味が落ちていくので、必ず冷蔵庫に保存する必要があります。保存期間はみその種類によって異なりますが、米みその場合の保存期間の目安は冷蔵庫であれば1年程度。

 それを過ぎても保存状態さえ良ければ意外と食べられますが、風味は変わっていくので、早く食べ切るに越したことはありません。

「好みの味」を知るには経験値を積み重ねることが必要です。友人の家や外食で食べたみそ汁の味が気に入ったら、使っているみそを教えてもらうのもいいでしょう。そんなふうに積み重ねてきた経験が「あなたの味」になります。料理レベルを上げていく、という行為は自分自身の味を探す旅でもあるのです。

 人によって好きなみそが異なるように、味の感じ方には個人差があります。薄味好きだったり、濃いめが好きだったりという具合に違いがあるので、適宜調整していく必要があるのはこのため。

 料理が上手にできない、という人はこの味付けでつまずくことが多いようです。今日は濃かった、昨日は薄かった、というふうに味付けがブレるのを防ぐにはやはりはかるしかありません。

 味付けは主に塩と糖分のバランスで決まります。糖分に比べると塩分はシビアで、少し増やしただけで濃くなり、減らしただけで薄くなりがちです。そこで下の表のように塩分濃度の目安を決めておけば好みにあわせて調整することができます。

図表:調味パーセント(塩分)同書より転載 拡大画像表示