調味料をはかるうちに
目秤で見当がつくように

 一般的な米みその場合は100g当たり12g前後が多いですが、そう書いてあれば米みそ10gには1.2gの塩が含まれているということ。必要な塩の量は2.4gなので、20gのみそを加えればいいという計算になります。

 この計算はあくまで目安なので、厳密に考える必要はありません。ただ、はかることを心がけると、次第に目秤(目で見ただけでだいたいの量をはかること)で量の見当がつくようになります。はかることはやはり、料理レベルを上げるかんたんな方法なのです。

 食材の質が担保された状態で「料理がおいしくない」と感じるのは「塩気が足りていない」という場合がほとんどです。

 ぼくのみそ汁のレシピの塩分量の基準は0.8%ですが、ある論文(『味噌の味』伊藤寛/醸協75巻・1980年11号/p881-884)には「味噌汁に好まれる食塩濃度は、淡色辛味噌で1.1~1.2%で、地方の農家出身者では1.2~1.3%と高く」という報告があります。

 人によって好まれる塩分量は違いますし、例えばみそ汁をごはんのおかずにするのであればやや濃いめにする、という具合に最終的な濃さは食べる人や環境によって調整する必要があるでしょう。