ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は9日、アゼルバイジャンで昨年起きた旅客機墜落事故について、ロシア側に責任があったことを認めた。事故では数十人が死亡し、アゼルバイジャンに対するロシア政府の影響力に影を落とした。プーチン氏が自国の責任を認めるのは異例のこと。アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領との首脳会談で、ウクライナのドローン(無人機)がロシア領空に侵入したため、ロシアの防空システムから発射した複数のミサイルが旅客機の近くで爆発したと説明した。プーチン氏は事故の責任者を処罰し、補償金を支払うことを約束した。昨年12月の墜落事故では38人が死亡した。当時、プーチン氏は旅客機墜落を「悲劇的な事故」と呼び、アリエフ氏に公式に謝罪したが、自国の責任を認めるまでには至らなかった。これに対し、アリエフ氏はロシアが問題を隠蔽(いんぺい)しようとしていると非難。鳥の群れの衝突やガスボンベの爆発が墜落原因だとするロシア当局の説明は「ばかげており、不誠実だ」と述べていた。