「もう終わりだ…」絶望の淵で宰相チャーチルが国民に求めた“衝撃の覚悟”とは?
【悩んだら歴史に相談せよ!】好評を博した『リーダーは日本史に学べ』(ダイヤモンド社)の著者で、歴史に精通した経営コンサルタントが、今度は舞台を世界へと広げた。新刊『リーダーは世界史に学べ』(ダイヤモンド社)では、チャーチル、ナポレオン、ガンディー、孔明、ダ・ヴィンチなど、世界史に名を刻む35人の言葉を手がかりに、現代のビジネスリーダーが身につけるべき「決断力」「洞察力」「育成力」「人間力」「健康力」と5つの力を磨く方法を解説。監修は、世界史研究の第一人者である東京大学・羽田 正名誉教授。最新の「グローバル・ヒストリー」の視点を踏まえ、従来の枠にとらわれないリーダー像を提示する。どのエピソードも数分で読める構成ながら、「正論が通じない相手への対応法」「部下の才能を見抜き、育てる術」「孤立したときに持つべき覚悟」など、現場で直面する課題に直結する解決策が満載。まるで歴史上の偉人たちが直接語りかけてくるかのような実用性と説得力にあふれた“リーダーのための知恵の宝庫”だ。
Photo: Adobe Stock
「決して屈しない」――チャーチルが下した歴史を変える決断
嵐の中の船出
孤立への瀬戸際
1940年5月、首相に就任したウィンストン・チャーチルの前に立ちはだかったのは、イギリス近代史上、最大とも言える国家存亡の危機でした。
ナチス・ドイツは電撃戦によってフランスに侵攻し、同盟国は壊滅の瀬戸際に。もしフランスが降伏すれば、イギリスはヨーロッパで唯一の抵抗勢力となり、次なる標的としてドイツの猛攻を一身に受けることは確実でした。
揺らぐ国家、囁かれる和平
獅子の咆哮、議会に響く
この状況に、不安と動揺がイギリス中に広がりました。政府内では、「講和も視野に入れるべきではないか」という声すら上がり始めます。
しかし、チャーチルは一切の妥協を拒みました。彼は、国民と議会に向けてこう呼びかけます。
国民と共に、正義の誓い
歴史を拓いた不屈の言葉
同じ月、国民に向けた公式声明でも、彼は強い決意を語ります。
この断固たる姿勢こそが、後の勝利への道を切り開いたのです。



