【完全保存版】感じのいい人の「超絶プレゼン準備テクニック」ベスト3とは何か?
それを語るのは、「感じのいい人」に生まれ変われるとっておきのコツを紹介する書籍『気づかいの壁』の著者・川原礼子さん。職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか?
この連載では、「顧客ロイヤルティ」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきた「気づかいのコツ」について紹介しましょう。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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質問への感じのいい返し方
プレゼンの場面で、「しっかり準備をして臨んだのに、質問にうまく答えられなかった」。
そんな経験はありませんか?
「もっと印象よく、的確に答えられていたら…」と、後悔する。
多くのビジネスパーソンが一度は通る道です。
今日は、感じのいい人がやっている、プレゼンでの質問の答え方3選をご紹介します。
①「ありがとう+復唱」
1つめは、「ありがとう+復唱」。
あなたのプレゼンを聞き終えた取引先から、
「効果について、もう少し詳しく教えていただけますか?」
と質問されたとします。
「具体的にお伝えしますと…」と、いきなり答え始める人がいますが、これはおすすめしません。
コツは、「ありがとう+復唱」と、「受け止め」から始めることです。
「ご質問ありがとうございます。3ページでご紹介した効果ですね」
などと伝えましょう。
これには3つの効果があります。
② 質問を聞き逃した他の人たちへのフォローになる
③ 自分が答えを整理する時間ができる
つまり、「ありがとう+復唱」は、会場全体とあなた自身に安心感をもたらすひと工夫なのです。
②「回答最後に質問」
2つめは、「回答最後に質問」。
せっかく答えても、「はい、以上です」で終わると一方通行になりがちです。
そこで、最後に質問を添えてみましょう。
たとえば、
「いまのご説明で足りましたでしょうか?」
「他に気になる点はありますか?」
これにより、「質問→回答」という一方通行から、双方向のやりとりを作り出すことができます。
質問者の満足感も高まります。
③「想定Q&Aと誠実な対応」
3つめは、「想定Q&Aと誠実な対応」です。
最後は、準備段階で想定Q&Aを用意しておくことです。
プレゼンはあくまで「自分が伝えたい流れ」にそって進めます。
一方、質問は「相手が気になった点」から生まれるので、角度も深さもバラバラです。
多くの場合、そのきっかけになるのは資料にある言葉です。
たとえば、「効果事例」とあれば、具体的な数値や他業界での実績を聞かれる。
「サポート体制」と書けば、導入後の細かい手順や期間を突っ込まれる。
ところが多くの人は、そこまで予想せずに本番を迎えています。
その結果、思いがけない切り口の質問にあたふたするのです。
そこで頼りになるのが、同様のプレゼン経験を持つ周囲のサポートです。
「過去に聞かれた質問」を聞いたり、資料を見せて「ここは掘り下げられやすいよ」といったアドバイスをもらいましょう。
そうした実例をもとに想定Q&Aを作っておけば、いざというときの心強い味方になります。
「想定外の質問」のときは?
ただ、どんなに準備しても「想定外の質問は出る」と心得ておくことも必要です。
そんな時は無理に取り繕うよりも、
「大切なご指摘ですね。正直に申し上げると、いま手元のデータにはありません。ですが後ほど共有させていただきます」
と、質問内容のメモを取りながら誠実に返しましょう。
「質問への対応」で好感度を上げよう
心理学の研究でも、「完璧さ」よりも「誠実さ」が信頼を得やすいことが知られています。
「プラットフォール効果」と呼ばれ、優秀な人が小さな失敗をしたほうが、むしろ好感度が上がるとされています。
質問対応を「知識を答える場」だけにするのは、もったいないです。
2. 回答最後に質問
3. 想定Q&Aと誠実な対応
この3つを意識するだけで、あなたのプレゼンは「感じがよくて的確」と言われるものに変わります。
(本記事は、『気づかいの壁』の著者・川原礼子氏が書き下ろしたものです。)
株式会社シーストーリーズ 代表取締役
元・株式会社リクルートCS推進室教育チームリーダー
高校卒業後、カリフォルニア州College of Marinに留学。その後、米国で永住権を取得し、カリフォルニア州バークレー・コンコードで寿司店の女将を8年経験。
2005年、株式会社リクルート入社。CS推進室でクレーム対応を中心に電話・メール対応、責任者対応を経験後、教育チームリーダーを歴任。年間100回を超える社員研修および取引先向けの研修・セミナー登壇を経験後独立。株式会社シーストーリーズ(C-Stories)を設立し、クチコミとご紹介だけで情報サービス会社・旅行会社などと年間契約を結ぶほか、食品会社・教育サービス会社・IT企業・旅館など、多業種にわたるリピーター企業を中心に“関係性構築”を目的とした顧客コミュニケーション指導およびリーダー・社内トレーナーの育成に従事。コンサルタント・講師として活動中。著書に4万部を突破した『気づかいの壁』(ダイヤモンド社)がある。





