【税理士が教える】早めに手を打っておきたい「オススメの相続税対策」ベスト3写真はイメージです Photo:PIXTA

いずれ必ず必要になる――。それは、相続税対策です。支払う税金が減れば、収入が増えたのと同じに手元に残るお金が増えます。早く手を打てば、それだけメリットが大きいのも事実です。

※本稿は、永江将典『最強の投資と節税 二刀流税理士のお金の増やし方』(ワン・パブリッシング)の一部を抜粋・編集したものです。

おすすめの相続税対策ベスト3

 今すぐは必要ないかもしれないが、いずれ必ず必要になるもの。それが相続税対策です。早く手を打てば打つほどメリットが大きく、逆にこじれると家族の絆まで傷つけてしまいますから、ぜひ目を通してください。

 相続税対策は幅広いので、分かりやすくランキング形式でいきましょう。

 タイトルの通り「ベスト3」を紹介します。

・3位:生命保険を活用する

 特定の生命保険に加入することで、相続税の課税額を減らすことができます。

 相続税対策用の生命保険、というところがポイントです。というのも、生命保険の死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があるためです。

 たとえば、相続人がひとりのとき、500万円を払って死亡保険金が510万円戻る生命保険を契約したとしましょう。すると510万円のうち500万円は、税金がかからない財産になります。

 もし法定相続人が3人なら、死亡保険金が1500万円まで非課税です。

 額が大きく節税効果も高いですから、知っているのといないのとでは大きな差が出てきます。

・2位:養子縁組をする

 養子縁組とは、法律上の親子関係をつくる制度です。血縁上の親子関係がなくても養子は法定相続人となり、実子と同じく遺産を受け取る権利が生まれます。

 どのようなメリットがあるかというと、たとえばおばあちゃんが孫と養子縁組をすれば、法定相続人が増えて税金がかからない額が増えます。

 具体的には、相続税がかからない財産額(基礎控除)は、「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。

 ですから先の孫と養子縁組をするケースでは、法定相続人が増えた分、税金がかからない額が600万円増えるのです。

 戸籍を変更することになるので、心理的なハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。じつは私もそうでした。

 しかし今では、私は相続税対策で祖母の養子となっています。法律上は、「おばあちゃんの息子」になったのです。養子になっても、実の父母との親子関係がなくなるわけではありません。