相続税対策、トータルの節税効果は?

 ここまでおすすめの相続税対策ベスト3を見てきました。

 これらを組み合わせると、実際どの程度の節税ができるのでしょうか。

 相続税の税率は課税される財産額によって変わりますが、最大で55%となっています。ですので1500万円分の節税対策をしっかりと行うことができれば、最大約825万円の節税になります。

 これは結構大きいですね。

 ちなみに、相続税の最高税率はどんどん引き上げられています。

 また先にお伝えしたように、生前贈与が相続財産に加算される年数が7年間に拡大されたのも、事実上の増税です。

 私たち日本人は入ってくるお金のことが強く気になる一方で、出て行くお金、とくに税金については「しかたがない」と、あまり考えない傾向があるようです。

 でも税金が減れば、収入が増えたのと全く同じに手元に残るお金が増えます。何もしないでいるとあなたの資産が減っていく時代、今後節税の大切さは増していくでしょう。

 節税は奥が深いので、より多くの節税効果を求めて取り組む人たちもいます。

【税理士が教える】早めに手を打っておきたい「オススメの相続税対策」ベスト3『最強の投資と節税 二刀流税理士のお金の増やし方』永江将典(ワン・パブリッシング)

 たとえば富裕層の人たちの中には国外の好条件の生命保険へ加入するために、海外まで足を運んでいる人もいます。そこまでするのは、富裕層の人たちほど取られる額が大きいから。「節税しなければまずい」と分かっているからですね。

 でもお金が減って困るのは、富裕層だけでなく皆同じ。

 だからもっと多くの人に、正しい節税の知識を知ってほしいと思います。