雨もまたキビシイ
降ったりやんだりが一番厄介

 雨もまたキビシイ。オンステージ担当は傘を使えず(レストルーム担当は移動するとき、傘の使用が認められている)、レインギア*(雨具)を着用しなければならない。

 着ているとすぐに蒸れてくる。雨が強いとレインギアのあいだから水が浸透してきて衣服を濡らす。これに汗が混じると不快感は最高潮に達する。

 さらに仕舞うときにはタオルで水をすべて拭きとってから畳まねばならず、手間がかかる。降ったりやんだりのときが一番厄介で、やんだと思って水を拭きとり仕舞おうとするとまた降ってくる。

客はうっとりでも…「雪の東京ディズニー」が従業員に“地獄”でしかないワケ笠原一郎『ディズニーキャストざわざわ日記』(三五館シンシャ)

 カストーディアルキャストの仕事のひとつに「残水処理」がある。雨がやんだあと、ベンチなどゲストが座る場所の雨水をタオルなどで拭きとる。たくさんあるベンチや柵などをひとつずつ丁寧に拭きとっていく作業だ。

 半分ほど終えたところで、再び雨が降り出す。苦労が水の泡だ。

 雨がやんだあともレインギアを着ていると、SVから早く脱ぐようにと注意される。降ったりやんだりが繰り返されるとそれだけでヘトヘトになっている。

 スイーパー担当は、多い日だと1日で3万歩ほど歩く。これくらい歩くと、慣れないうちは膝が笑う状態になる。仕事が終わり、疲れ果てて舞浜駅に向かって歩いているとき、つい口ずさむのは岡林信康の「山谷ブルース*」だった。