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話すのが苦手で、ちゃんと聞いてもらえない気がする――。その原因は「話し方」ではなく、「声の使い方」にあるのかもしれない。自信をもって話せば言葉に説得力が生まれ、穏やかな声を意識すれば第一印象もやわらぐ。日常の中でほとんど意識されることのない“声色”には、相手の心を動かす力が潜んでいる。※本稿は、川添 愛『「わかってもらう」ということ 他人と、そして自分とうまくやっていくための言葉の使い方』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
自信満々に語られると
嘘でも信じてしまう
世の中には、常識からかけ離れたあり得ない話を自信満々に吹聴する人がいます。そして、そういう人を支持する人たちは一定数います。
このような状況はけっして好ましいことではありませんが、「どんなことでも自信を持って話せば聞く人はいる」ことの一例ではあると思います。
読者のみなさんの中には、「話す内容には自信があるけれども、話すことそのものが苦手で、ちゃんと聞いてもらえる気がしない」という方もいらっしゃるかもしれません。
私は、「話すのが苦手だ」という意識があること自体は悪いことではないと思っています。「苦手だ」という思いがなければ、「どうすればもっとうまく話せるだろうか」と考えることもないでしょう。
そんなに面白い話ができるわけではないのに「自分は話が上手い」と思い込んでいる人よりは、ずっと伸びしろがあると思います。
苦手意識がマイナスに働くのは、「苦手だから」ということを理由にして、話す機会を減らしてしまうときです。そうすると、苦手意識はますます大きくなってしまいます。







