会社(所属組織)からの評価だけが、人生の価値ではない(写真はイメージです) Photo:PIXTA
「辞めるのだけは、やめておけ」。上司や先輩から、そう忠告されたことはありませんか? そして、こんな問いが頭をよぎることは? 「自分の『本当の価値』は、誰が決めるのだろう?」もしあなたが今、「このままでいいのか?」とキャリアの停滞を感じながら、漠然とした不安から一歩踏み出せずにいるなら。 会社や世間の評価に振り回されるだけの働き方に終止符を打ち、あなたの経験を未来に活かす「転身」という選択肢を、真剣に考えてみませんか?平尾さんの著書『ビジネス経験を活かしきる「40代から大学教授」という最高の働き方』(青春出版社)から、キャリアを活かす転身をご提案します。
あなたの「本当の価値」を決めるのは誰?
先日、あるイベントで耳を疑うような言葉を聞きました。20代と思われる若手社員が、参加者の前でこう言って自虐的な笑いをとっていたのです。
「うちの会社はザ・JTC(伝統的日本企業)なので、先輩の命令は絶対です!」
昭和の価値観が今なお根強く残る現実に驚くと同時に、私は虚(むな)しくなりました。長年ビジネスの最前線で戦ってこられたあなたも、多かれ少なかれ、こうした組織の理不尽さや窮屈さを感じてこられたのではないでしょうか。
では、改めてお尋ねします。あなたは、ご自身のことを今、どう評価していますか?
「新卒からがむしゃらに走り続けて、ようやく掴んだ『部長』の肩書き。任される予算額、背負う部下の数、積み上げてきた社内外での信頼……。それらすべてが自分の価値そのものだと信じてきた」
そんな、会社での肩書きや積み上げてきた実績だけで、ご自身の可能性を判断してしまってはいませんか? もちろん、それらはあなたの血と汗の結晶であり、素晴らしい経歴です。しかし、それはあなたの過去を説明できても、未来の可能性まで表すことはできません。







