会社の評価というものは、社内では絶大な力を持つように見えます。ですが、その評価は、本当にあなたの真の価値を映し出しているでしょうか?
人事評価の裏側を見れば、結局は組織を維持するための「痛み分け」で運用されているのが現実です。個人の挑戦や成長への意欲は、いつの間にか置き去りにされてしまいます。
その評価に一喜一憂してしまう気持ちは、私自身、痛いほどわかります。
40代という節目に、これまでのキャリアをすべて賭ける思いで転職した会社がありました。
「君の力が必要だ」と迎え入れられたはずが……、業界の急激な景気悪化を理由に、わずか1カ月で告げられたのは「リストラ」の一言でした。
自分だからこそ生み出せる価値に集中すると人生が変わる!
あのときの絶望感は、まるで自分の存在を全否定されたかのようでした。しかし、その他人からの評価など、一種の幻想にすぎません。
この気づきは、単に一度の挫折から得たものではないのです。これまで私が渡り歩いてきた、さまざまな職場を振り返って痛感したことでした。外資系企業、ベンチャー企業、コンサルティングファーム、そして大学やNPO、行政機関……。まったくカルチャーの異なる組織を経験したからこそ、声を大にして言いたい。
「会社(所属組織)からの評価だけが、あなたの人生の価値ではない」と。
近年、私が企業の人事担当者と話すなかで、必ず話題になるキーワードがあります。それが“Who Not How”という考え方です。
これは、単に「どうやるか(How)」というスキルや手法ではなく、「誰がやるか(Who)」、つまり、あなたがその経験を通じて何を大切にし、どんな想いを持って仕事に取り組んできたのかという、あなた自身の「在り方」にこそ本質的な価値がある、という考え方です。
ぜひ、一度立ち止まって、ご自身に問いかけてみてください。
・あなたは何を大切にして生きてきたのか?
・これまでの仕事経験に、どんな意味を見出しているのか?
・これからどんな未来を創り、社会に貢献したいのか?







