重い足拭きマットを抱えて
階段を上る……キツい!

 特にサウナ室から水風呂エリアにつながる廊下は水たまりが発生しがちなので、そのあたりを中心にモップがけを行います。せっかく床をきれいにしても人が通るとすぐにまた水たまりができてしまうので非常に切ない気分になりますが、「利用者の皆さんに気持ちよく安全にサウナを利用してもらうためだ」と自分に言い聞かせ、バシバシモップをかけていきます。

 その他にも水分補給エリアのゴミ箱にたまった紙コップの片付けや洗面エリアの清掃、ドライヤーのコード収納などを実施。それぞれの作業は割とすぐ終わってしまうのですが、モップがけやサウナマット洗浄などの作業の合間合間に挟み込む感じで仕事を進めていきました。

 仕事はどれも単調で黙々とできる作業ばかり。1人で黙々と作業をするのが好きな人にはぴったりなのでしょうが、僕にとっては正直、刺激が足りません。

 お客様はサウナを静かに楽しまれているので、従業員もあまり声を出さないように心がける必要があり声出しなどもできません。常にいろんな種類の仕事が同時並行で降ってくる飲食店の仕事に比べると淡々としすぎで退屈に感じてしまいました。

 そうこうしていると社員さんから「そろそろ閉店に向けた作業を進めましょう」と言われて別の仕事がスタート。まずは廊下に敷かれていた足拭きマットをビルの屋上に運び、干すように言われました。水を吸って非常に重くなっている足拭きマットを2つ、3つと抱えて階段を上がるのはなかなかしんどい作業です。

 しかもバックヤードにはクリーニング業者に引き取ってもらう使用済みタオルの山があちこちにできていて、それを避けながら激重マットを担いで移動する際にはアスレチック的な動きも必要になります。

 よく考えるとこのマットの水分には利用者の方の体についていた汗がかなり含まれているはず。非常に重くて不衛生なマットを担いでヒーヒー言いながら階段を上っていく作業は肉体的にも精神的にも非常にキツいものです。結局このマット運び作業を4セット行い、かなりの体力を消耗しました。