肉体的、精神的に疲れ果て
無料利用券ももらえず……

 僕がマット運びをしている間にお客様はほぼ全員帰られたので、ここからは本格的な館内清掃作業がスタート。水風呂エリアの排水口の清掃を行います。

 フタを取り外して排水溝&フタに洗剤をかけ、ブラシでこすってきれいにするのですが、排水溝にたまった毛をティッシュで掴んで捨てるよう指示されました。こんな行為も全て素手でやらなくてはならない事実を知り、またまたゲンナリ。

 なんでこの施設は衛生的に怪しい作業を素手でやらせようとするんでしょうか? サウナマット洗浄の時も思いましたが、やっぱりビニール手袋は必要だと思うんですよ……。トイレ掃除も素手でやらせちゃう派なんでしょうか。

 ここでも結構なショックを受けつつも、諦めて作業を行う僕。割と強めの洗剤をスプレーしてゴシゴシ擦る際も「この洗剤、手に付いたら結構危険なんじゃないか?」とおっかなびっくりしながら作業していました。

 排水溝清掃が終わると、次はサウナ室の清掃準備です。

 お客様が座る場所に敷かれているサウナタオルを全て回収し、袋に入れる作業があるのですが、激熱のサウナ室の中でいろんな方の汗がじっとり染み込んだタオルをこれまた素手で掴み、袋に入れていく作業はいろんな意味でハード。サウナ室の暑さ&不衛生な作業にクラクラしながらも、なんとか全てのタオルを回収できました。

 このタオル回収作業を終えた時点で業務終了時間となりました。着替え&退勤手続きして終了となります。

 実は今回のスキマバイトの募集要項には「働いた人には当サウナ施設の無料利用券をプレゼント」的なことが書いてあって期待していたのですが、社員さんは無料利用券については完全スルー。これだけしんどい思いをしたので無料利用券をかなり楽しみにしていたのですが、もらえず非常にがっかりです。

 肉体的にも精神的にも疲れ果てていたので、社員さんに無料利用券について突っ込む気も起きず、落胆したまま帰路につきました。

 仕事を終えてから再び考えてみても、ちょっと衛生的に厳しいなと思える瞬間が多かった今回のサウナ清掃バイト。そのあたりが割り切れる人ならいいのでしょうが正直、僕にはなかなかハードでした。

 個人的には単調で退屈&衛生的な面で厳しい仕事でしたが、施設の方々が頑張ってきれいにしてくださっているおかげでわれわれがサウナやスーパー銭湯を気持ちよく利用できているんだなと改めて認識することができました。あんなにキツい仕事をしてくださっている皆さんに本当に感謝です!

>>連載の人気記事『40代タイミーおじさんが「正直もう働きたくない」天丼チェーン店のあきれた実態』を読む