骨も歯も“老けにくい人”がやっている「お金がかからない習慣」【医師が解説】写真はイメージです Photo:PIXTA

日常の何気ない生活習慣。その毎日のルーティンにちょっとした変化を加えることで、肉体年齢を若く保つことも可能になる!老化防止のために今すぐ取り入れたい習慣を医師が解説する。※本稿は、医師の白澤卓二『科学的に正しい一生老けない方法100』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。

日光浴でビタミンDを生成して
元気で丈夫な骨を作ろう!

 ビタミンDは、腸でカルシウムの吸収を助ける働きを持つ、体にとって非常に重要な栄養素です。不足すると歯や骨がもろくなりやすく、子どもでは発育障害、大人では骨軟化症や骨粗しょう症のリスクが高まります。

 一方で、過剰に摂取すると、血液中のカルシウム濃度が異常に高くなる「高カルシウム血症」を引き起こし、血管や腎臓にカルシウムが沈着してしまうおそれもあるため、適量の摂取が大切です。

 ビタミンDを多く含む食品には、魚介類(特にサケやサンマなどの脂の多い魚)、キノコ類、卵、そして乳製品などがあります。食事からの摂取も重要ですが、ビタミンDは日光を浴びることで皮膚から自然に合成されるという特性があります。

 健康な成人であれば、夏なら木陰で30分、冬でも1時間ほど日光に当たるだけで、必要な量のビタミンDが体内で作られます。そのため、通常の生活をしている限り、欠乏症になることはほとんどありません。しかし、室内で過ごす時間が長い人や、日焼けを避けすぎてしまう人は注意が必要です。

 特に、成長期の子どもには発育を促すために、妊娠中や授乳中の女性には自身と赤ちゃんの骨の健康のために、また高齢者にとっては骨粗しょう症の予防のために、日光を意識的に浴びる必要があります。日光に含まれる紫外線は、シミやシワなどの老化の原因にもなりますが、ビタミンDの合成に必要な量であれば、肌への悪影響はわずかです。