数々の企業を再建してきたデヴィッド・ノヴァクは、世界の成功者100人から仕事も人生もうまくいくための知見を集め、『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、特に「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「人に頼れない人」が実は損しているワケPhoto: Adobe Stock

人間だからしょうがない?

人間関係の失敗は、誰にでも静かに起きる小さな“すれ違い”から始まります。
あの言葉に少しイラッとした。
あの態度にモヤッとした。
思わず強い言葉を返してしまった。

こうした感情の揺れは、決して特別なことではありません。
世界で数々の成功をしてきたデヴィッド・ノヴァクは、まずその前提をこう置きます。

私たちはみんな人間だ。
誰でも、カッとなったり、微妙な状況にうまく対処できなかったり、充分な思いやりを示せなかったり、判断を誤ったりすることがある。

この事実を受け入れるだけで、学びの扉がひとつ静かに開く気がします。

一呼吸おいてみよう

人は不完全だからこそ、誤解や衝突は起きます。
でも、そこで関係を断ち切る必要はありません。

一呼吸おき、相手の立場になって考え、相手には善意があるはずだと信じることができれば、アイデアや学び、コラボレーションの流れが途切れてしまうのを避けられる。

意外なほど多くのトラブルは、この“一呼吸”があるかどうかで未来が変わります。

相手の悪意を前提にすれば、関係は閉じる。
相手の善意を前提にすれば、関係は開く。

その違いは、想像以上に大きいのです。

信頼は「感情」ではなく「行動」だった

信頼は、
「相手を好きかどうか」
「裏切られないと思えるかどうか」
といった曖昧な心理ではなく、“頼る”という行動と、“頼られる”という受け入れによって成立するものなのです。

そして、この“頼り合う関係”こそが、学びと成長の土台になります。

ノヴァクはこうまとめます。

学び、成長し、自分の可能性を広げたいのなら、誰かと頼り合う必要がある。
その関係を支えようとするか、壊れてもいいと思うかは、あなた次第だ。
後者を選べば成長は見込めないが、前者を選べば可能性は無限大になる。

一人で成長することはできない

たしかに、成長には「努力」や「習慣」も大事です。
でも、それと同じくらい大事なのが、“誰かとの関係が続いていく環境”です。

「相談できる人がいる」
「フィードバックをくれる同僚がいる」
「自分を信頼して仕事を任せてくれる上司がいる」

これらの環境は、一人きりでは得られない経験や学びを与えてくれるのです。

(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集して作成しました。)