嫌な人から離れられない人が今すぐやめるべき“NG習慣”ワースト1
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【精神科医が教える】嫌な上司や毒親から「たった1日」で離れられる“すごい裏ワザ”Photo: Adobe Stock

「嫌な人から離れられない」という悩み

嫌な人がいて、その人からどうしても離れられずに苦しんでいる人は、実は結構います。

「嫌な人がいたら関わらないようにしよう」と、私はいつもお伝えしているのですが、そうすると「家族だから」「夫だから」「親だから」、あるいは「職場の同僚・上司だから」といった理由で、離れるわけにはいかないという人も多いです。

しかし、今日お伝えしたいのは、「あれこれ理由を言わず、とにかく一度離れてみましょう」ということです。

なぜ離れられないのか:恐怖による「呪縛」

なぜ「あれこれ言わずに離れる」ことが必要かというと、嫌な人の近くにいると、「人は恐怖を覚えてしまうから」です。

「この人がまた自分にハラスメントのようなことをしてくるのではないか」(あるいは過去にされた、しそうな雰囲気がある)と感じると恐怖におび怯えてしまいます。

そうやって顔色を伺い続けることは、ある意味、マインドコントロールされたような状態です。嫌な人の近くにいると、その人のことばかり考えてしまい、少し正気ではいられなくなります。その人の顔色を伺うことが当たり前になり、頭の中がその人の価値観で支配されてしまうのです。

まずは「1日だけ」離れてみる

だからこそ、嫌な人からは離れることが大事なのです。

例えば「丸1日だけ」でいいので、連絡をブロックする、電話を一切取らない、あるいは忙しいふりをするなどです。

1日できそうであれば、次は2日、3日、そして1週間と、少しずつ伸ばしていきます。要は、「その人から連絡が来ない、その人のことを気にしなくていい」という環境を意図的に設けてみてください。

距離を置くことで「我に返る」

そうすると、人は我に返ることができます。

「あれほど離れられないと思っていたけれど、なぜあんなに怯えていたんだろう」「今、全く連絡を取れないようにしているけれど、何も問題は起きていないし、怖がる必要もなかった」ということに気がつくことがあるのです。

もちろん、それでも離れられないという時もあります。物事に絶対はありません。しかし、「勘違い」で離れられないと思い込んでいる人も多いのです。

「最初の一歩」を踏み出す勇気

大切なのは、最初の第一歩です。

特に親子関係に歪みを抱えている人は、幼い頃から親の影響下にあり、心が自由になれない傾向があります。親から電話がかかってくると、怖くて体調が悪くなるほど嫌なのに取ってしまったり、「家に来なさい」と言われると応じてしまったりする癖が抜けません。

まずは「1回だけでいいから電話を取るのをやめてみる」「返信するのをやめてみる」「断ってみる」という一歩を踏み出すことが大切です。この一歩が踏み出せると、二歩目が出ます。

今までの「呪縛」――マインドコントロールと言ってもいいかもしれません――が強ければ強いほど、一歩踏み出してもビクビクして元に戻ってしまいがちです。しかし、その時は「週に1回はやろう」など、定期的に、コツコツと頑張って続けることです。そうすれば、だんだん慣れてきます。