すぐに離れられない場合のテクニック
ほかにも、すぐに離れるのが難しければ、小さなテクニックから試すこともできます。
呪縛が強いと、連絡が来たら「どうしよう、なんて答えよう」と考えつつも、すぐに返信(即レス)してしまいがちです。そして、またすぐに相手から返事が来てしまいます。
この「返信の間隔」を伸ばすだけでも、状況はだいぶ変わります。例えば、1週間に1回しか返事が来なければ、相手もどうしようもありませんし、心理的な距離感も生まれます。
1週間に1回が難しくても、即レスしていたのを2、3日に1回返すようにするだけでも、心の距離は少し離れるはずです。
冷静になるために「一度外に出る」ことの大切さ
このようなやり方を試して、まず「1回離れてみる」ことが重要です。「この先ずっと離れるかどうか」などは、今は考えなくていいのです。
一度離れて、自分一人の状態で冷静に自分の状況を考え直してみてください。
これは、会場に客を誘い、雰囲気をあおって高額商品を売りつける「催眠商法」と似ています。一つの会場に閉じ込められ、「今買わないともったいない」と言われると、雰囲気にのまれて「今買わなければ」と、不要で高額なものを買ってしまうことがあります。
しかし、一度「トイレに行きます」と外に出て冷静になれば、「なぜ私はあの会場にいるんだろう。全然安くないし、そもそも必要ない」と気づき、そのまま帰ることができます。外に出ないことには、「また買ってしまいました、どうしましょう」という状態が続いてしまうのです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。








