仕事にやりがいを感じられない。そんなときに、自分の仕事を“再定義”してモチベーションを取り戻す方法があります。それが、「ジョブ・クラフティング」です。人間関係や仕事の範囲、取り組み方を見直し、自分なりに意味づけを変えることで、仕事への満足度や達成感は大きく変わります。話題の動画「50歳でも記憶力はアップ!加齢に勝てる脳トレ法」を公開した池田義博氏は、日本記憶力選手権大会で6回優勝。試験・資格・英語・ビジネスなど、あらゆる場面で結果を出すためのメソッドを紹介します。
※本稿は、著書「世界記憶力グランドマスターが教える脳にまかせる勉強法の一部を抜粋しました。

仕事のモチベーションを取り戻す「ジョブ・クラフティング」

 今の仕事にやりがいを感じて打ち込んでいる人は幸せです。しかし、世の中そんな人ばかりではないのが現実です。

 やりがいを感じられなくて、不満やストレスをためたまま仕事をしていても決していい結果を生みません。

不満やストレスをためたまま仕事をしていてもいい結果を生まないPhoto:PIXTA

 そんなときに自分の仕事を再定義して、モチベーションを取り戻す「ジョブ・クラフティング」という組織心理学の手法が注目されています。

 仕事のとらえ方を見直すことで、「自分が仕事をコントロールしている」という感覚を高めることができます

 仕事にかぎらず、今の自分の立場を見直して新たな方向性を見出すのにとても有効なため、私もときどき使っています。

 ジョブ・クラフティングを使って見直すポイントは次の3つです。

①人間関係
②仕事の定義
③仕事のやり方

 この3つのポイントについて、今までとは違う視点から見直してみるのです。

職場の人間関係を相関図に描いてみる

 組織に属していようがフリーランスだろうが、人間は人との関わりなしに生きていくことはできません。付き合っている人たちとの関係性が充実していると、それ自体がやる気を生みだす要素になります。新たな人とのつながりができたり、今つながっている人でもさらに関係を深めたりすると、また気持ちがポジティブな方向に動き出すはずです。

 まずは、ノートに自分を中心とした人間関係を描いてみてください。テレビドラマの紹介で出てくる人物相関図のようなイメージです。

 全体を見渡して新しくつなげてみると、自分の世界を広げてくれる人が見つかったり、今つながっている人との付き合いのバランスを見直したり、いろいろアイデアが出てくるはずです。