大学は誰にでも門を開いている

――なるほど。そもそも勝負の場に立てること自体が、理不尽ではないわけですね。

びーやま:そうです。これが、「偏差値60以上の人のみ」とか「関東圏の人だけ」みたいな条件が付いたら不公平ですが、現状そうではないですよね。いわゆるエリート街道を歩んできた人から、一般家庭の人まで同じ条件で試験を受けられるわけです。こんなことは大学受験と資格試験くらいしかないんじゃないかなと。

 就活となれば、人柄や育ちも多少は見られて、そこには主観的な要素も入るわけですが、大学受験は点数さえ超えれば絶対に合格ですから、「なんとなく性格が悪そうだから不合格」みたいなこともありません。

――そう言われてみると、大学受験は理不尽ではないですね。

びーやま:しかも試験科目も自分で選べて、入試方法も豊富なわけですから、かなり受験生に有利な側面もあるわけです。

 1日の試験結果とは言いつつ、最近は英検の結果を入試の点数に反映させたりする大学も増えていて、コツコツ型の学生もチャンスは確実に増えていますから、より「理不尽」からは離れていっているかなと。

 もちろん、頭ではわかっているけど納得できないということもあるかと思いますが、現状の仕組みは意外とよくできているので、そのモヤモヤはぜひ試験にぶつけてほしいと思います。

 また、理不尽に見える試験だからこそ、「皆さんの努力が嘘でないこと」も証明できますから、そこはポジティブにとらえてもらえるといいかなと思います。

 僕も浪人して大学に入るくらいには受験で苦しんだ経験を持っているので、「もっと楽にしてくれよ」と思う気持ちは痛いほどわかりますが、試験が大変だったぶん、受かったときの喜びもとてつもなく大きいのが大学受験です。

 苦しんだぶんだけ、得られるリターンは大きいですから、ここからもう一踏ん張りしていきましょう。応援しています。

――ありがとうございました。大変勉強になりました。

※1:本記事ではびーやま氏、もしくは編集部宛に届いた悩みを扱っております。
びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。