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大人の日々は「選択」の連続です。ピンチをチャンスに変えるには、どうすればいいのか。高い評価や人望や信頼をたくさん得られるのは、どっちの選択肢か。微妙な状況への立ち向かい方を通じて、より大きな幸せをつかめるトクな道を探りましょう。
※「お悩み」は編集部で作成した架空のモデルケースです。
今回の「お悩み」
隣の席の後輩女性が、髪をバッサリ切って出社してきた。女性の同僚たちが口々に「似合うね」「素敵」と称賛している。
席に座るときに目が合ったら、微笑みつつ「ヘンですか?」と聞いてきた。よく似合っているとは思うが、容姿に関してコメントするのは危険である。
「ノーコメント」と返すか、「似合ってるよ」とホメるか。さて、どうしたものか?
選択のポイント
ひと昔前は、同僚の女性が髪を切ったら「髪切った?似合うね」などとコメントするのが、男性の同僚としての「マナー」でした。しかし、言われた側としては、うれしいケースばかりとは限りません。不愉快な意図が垣間見えて、ウンザリすることもあったでしょう。
現在は髪型に限らず、異性の同僚に対して容姿に言及するのは基本的にタブーです。ほめ言葉なら大丈夫」という問題ではありません。「世知辛い」という声もありますが、タブーになったことによるメリットの方が、男女ともにはるかに大きいはずです。
そんな前提を踏まえつつ、この場合はどうすればいいのか。
リスクを避けるために「いや、ノーコメントで」と返すという判断もあります。
しかし、そう答えたら相手は「えっ、よっぽど似合ってないのかな……」と不安になるかもしれません。コンプラ(コンプライアンス)的な配慮だと察してくれたとしても、「ちっちゃいヤツ」という印象を持たれるリスクはあります。
どんなに世の中が変わろうと、本人が微笑みつつ「ヘンですか?」と聞いてくるのは、間違いなく「ヘンじゃないよ」と言って欲しいから。そして、できれば、ほめて欲しいから。
勇気を振りしぼって「いやいや、すごく似合ってるよ」と返しましょう。意味も必要性も考えないまま、コンプラだけを崇め奉っていると、人として大事なものを見失ってしまいます。
言うまでもありませんが、仮に「ちょっとヘンだな」と思ったとしても、正直に告げる必要はありません。「本音」の優先順位は「コンプラ」よりもはるかに下です。








