画家、音楽家から漫画家まで
多士済々のOB・OG

 文化人に移ろう。

 洋画家で2021年に文化勲章を受章した絹谷幸二が、奈良高校出身だ。東京芸術大に進学、イタリア留学でアフレスコ古典画の技法を研究した。東京芸大教授に就き、NHKの日曜美術館への出演や地方公演などで、アフレスコ絵画技法への理解、普及に努めた。

 2001年には「蒼穹夢譚」で日本芸術院賞を受賞した。東京芸術劇場の天井壁画など、多くの公共建築物に壁画を残した。16年には「絹谷幸二 天空美術館」(大阪市北区)が開館した。美術界のみならず、政界や芸能界などの人たちとも幅広く交流し、ファンが広範囲に広がった。しかし、25年8月に82歳で死去した。

 洋画家では、高瀬善明、金森良泰も卒業生だ。

 北村昭斎は漆芸家で、螺鈿(らでん)の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されていた。23年に死去した。

 芳岡ひできはイラストレーターだ。エアブラシのみでカラフルかつ繊細で美しい作品を描くことで、人気がある。

 音楽で才能を発揮している卒業生では、テノール歌手の岡村光玉、アルト歌手の中村勢津子、オルガン奏者の堀江光一、ビオラ奏者の小倉幸子、チェロ奏者の西谷牧人らがいる。チェロ奏者の伊東裕(ゆう)は奈良高校1年の時の08年、日本音楽コンクールのチェロ部門で1位となった。東京芸術大に進学し、音楽学部を首席で卒業、22年8月から東京都交響楽団首席チェロ奏者を務めている。

「THE ORAL CIGARETTES」は、男性4人組のロックバンド。そのうち山中拓也(関西学院大卒)はボーカル、ギター担当で、全楽曲の作詞・作曲を手掛けている。あきらかにあきら(京都大学工学部卒)はベース、コーラス担当だ。2人とも奈良高校で同級生だった。25年1月~3月にかけ、3年ぶりの全国ワンマンツアーを敢行した。

 文芸では、歌人の前登志夫が旧制卒だ。児童文学作家の今西祐行、SF小説家の立原透耶もOB・OGだ。

 漫画家の富樫じゅんは、奈良高校2年生の時に「別冊マーガレット」でデビューした。代表作に「鬼の花嫁」など。